タキ

最後まで行くのタキのネタバレレビュー・内容・結末

最後まで行く(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

いやモロバレでしょwと思いつつ工藤(岡田准一)の表情とその右往左往っぷりに何度も笑ってしまった。賄賂警官がうっかり轢き殺したチンピラをオカンの棺桶にいれて一緒に焼いちまおうというスラップステックコメディからそのチンピラがヤクザの金を横取りしようとしていたことから話がさらに(工藤にとっては)予想外方向に転がっていく。最初は工藤(岡田准一)も矢崎(綾野剛)も今の地位を守ることに腐心していたが、それもどうでも良くなって本能のままに戦う思考停止の狂気。岡田准一のゴリラ感もさることながら激ギレの綾野剛の本領発揮ぶりよ。車の爆破の前に車外に逃げたのかと思ったらアレ貯水池から這いあがってきてる…???たぶんもう寺の金庫に現れて以降は矢崎は工藤を連れて「最後まで行く」つもりの死神か悪霊なんだと思う。
ヤクザの親分、柄本明にマネロンの裏金全部持ってかれて親分いつから知ってたの?のアンサーが物語の発端が親分だったという親分の手のひらで踊る砂漠のトカゲ。なるほどなぁと一瞬なったけどあのふたりには今更どうでもいいわけで。最終的に損得の勘定のない人間ほど理解を超えて怖いもんはないなと思うのであった。
いや面白かった。不謹慎な笑いを最後まではずしてなかった。車の上に巨大なドラム缶が落ちてくるシーン、タライが頭の上に落ちてくる往年のギャグ風味で一番好きだった。工藤だけ車から出ろ離れろで同僚の身が危ないフラグがものすごいのに悠長に車に乗ったままで、来るぞ来るぞ…の待ち時間のワクワクからのアレ。いや笑った!(不謹慎)。工藤のリアクションがまた、同僚死んだの悲嘆よりビックリが勝ちすぎてて笑う。そりゃそうだ。大型重機クレーンを操る矢崎監察官、いったいナニモノ!?
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