あまんだ

シック・オブ・マイセルフのあまんだのレビュー・感想・評価

シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)
4.2
主人公の女性があまりにも極端すぎて、全く共感できなかったのだが…。
まず、あらすじを読んだら、「長年、競争関係にあったトマス(彼氏)が、アーティストとして脚光を浴び…嫉妬」と、あったので、主人公シグネも、アーティストなんかと思いきや、カフェの店長で、「?」となり、観進めると、まさかの「理由はなんだっていいから、脚光を浴びる」って事、それ自体に執着している事が判明していく…。
ヤベェやつである。
で、冒頭から、ちょっと色々臭ってくる彼氏ではあったのだが、こいつもシグネがおかしなる一端を担ってるよう。度の過ぎた、この変なカップルの行動の果てに、友人達も、「もううんざりだ!お前はシグネの粗探しばかりするし!」みたいな事を言い、去る。
彼、トマスもやっぱヤベェ奴である事がはっきりする。
そもそも、こんな足の引っ張り合いみたいな関係、続ける意味あんのかな?恋人って言えるのかな?って、思うが、割れ鍋に綴じ蓋の関係性で、ずっと観てても、二人が「別れよう。」
みたいになる事が無いのもカオス。

まあ、どんどん生活も、自身も、全てが崩壊への一途を辿り、非常に悲惨なラストであろう事は、多分冒頭から予測できるかもしれないが、観てる間中、主人公が、眉一つ動かさず、普通の顔で狂ってるから、そこが怖い。

彼女の爪の色が、ずっと、すごくきれいな青色で、そこだけ鮮やかな事が、逆にグロテスクにも感じ、全てに含みあるような気にもさせ、大変落ち着かない気持ちにさせる映画である。
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