鹿shika

朝がくるとむなしくなるの鹿shikaのレビュー・感想・評価

朝がくるとむなしくなる(2022年製作の映画)
3.6
生きることに疲れを感じていた女性が同級生との再会に自分らしさを取り戻していく過程を描いた映画。

唐田えりかさんの復帰作として、監督が唐田さんに当て書きした作品。
監督と唐田さんにインタビュー取材に行ったんだけど、唐田さんまじで良い人だった。

演技も上手だし、気になった演技をお聞きしたら、全部自然体で演じていたらしく、
復帰作が当て書きって、すごく監督に愛されているんだなと思った。

親友役の芋生さんとは昔から仲が良いらしく、撮影も楽しかったという話を聞いて、よくここまで復帰してくれたなと思いました。才能は消えないんだなと思う。東出が何食わぬ顔でメディアに出てるのが腹立たしいけど。

タイトル『朝がくるとむなしくなる』っていうタイトル通りに、空虚な女性が主人公なんだけど、それに反して朝の寝起きの描写が、綺麗で爽やかというか、監督のこだわりを感じれた。

普段のバイト先では、自分を曝け出すことはできないけど、かつての同級生と話すときだけは、そのバイト先の飲み会の愚痴を言ったり、、
「あんたそれ根に持ってたんかい!!」みたいな若者特有のあるあるの描写とか最高だった。

生きることがどうでも良いみたいな感じだったけど、彼女がカップ麺を自宅で食べるシーンはあぐらをかいて、一人なのに「いただきます」をちゃんと言ったりして、なんか楽しそうだなと感じれるところとかも、良作に感じた。
(因みにあのグリンピースは、監督的に皿ごとのイメージを監督以外が語解釈して生まれたらしい)

とにかく才能ある人は復帰してほしいから応援する。
次作のゆりやんと共演するプロレスのドラマも楽しみ。これのために坊主にしたらしいからね。
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