あかっか

インフィニティ・プールのあかっかのレビュー・感想・評価

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
5.0
2024_41 ❶❸

どこまでも堕ちて行く

底なしのプールで


リゾート・ホラー?何だそれは?と思いつつもブランドン・クローネンバーグ監督にミア・ゴスが出演と、観ない理由がない。

デビュー作以降書けない作家と妻がリゾート地で気分転換とネタ探しにバカンスへ。ファンの女に誘われるがままに行動を共にするが、次第に島のおかしさに気付いていく。

酷い!とにかく酷い!気分最悪!つまり最高です!

頭ぐわんぐわんな映像、臓器に訴え掛けてくる音楽、先が読めない物語。好物過ぎてずっとワクワクして魅入ってしまいました。ミアゴス力(りょく)を味わう為にも劇場でどうぞ!

以下、ネタバレ?でもないけれど情報入れたく無い方はご遠慮ください。

犯罪犯す=死刑という極端なルールが島の掟。しかし抜け穴があり、お金を払えば釈放!ではなく払ったお金でクローンを作り、そのクローンが代わりに死刑になる。つまりお金さえあるばやりたい放題!あれ?これどこぞの国の上級国民ってやつでは?

人間なんてしょうもない生き物なので、『人を殺してはならない』なんていう最低限のルールも守らなくて良いとなるとタガが外れて何処までも堕ちて行く。

終盤の薬物をキメた状態での乱行シーンは凄すぎて呼吸を忘れました。あんなにセックスを内臓単位で映す映画って観たことなかった。あの感覚はシラフでは味わえないだろうな。

最後の最後まで最悪な気分にさせられ、映画が終わって外に出ても普通に歩いている他人に対して恐怖を感じてしまうような、世界を変えてしまう映画。いやー人格疑われても好きです。
あかっか

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