幽斎

スイッチ・トリック 双子の罠の幽斎のレビュー・感想・評価

3.0
C級スリラー(ホラー)をレビューする、Scavengerシリーズ第33界。原題「Twin Betrayal」双子の裏切り、って出オチかよ(笑)。TVムービーなので一定の面白さは有るが、飛び抜けて面白い訳では無い。AmazonPrimeVideoで0円鑑賞。

ミステリーの世界で双子トリックは禁じ手「ノックスの十戒」有名ですが、双生児を使った替え玉トリックは予め読書に伝えないとアンフェアである。因みに三大クソトリックとは双子、探偵が犯人、実は自殺でした。掟を破った名作も有るが、双子トリックは犯人が入れ替わる位しか能が無いので、割と簡単にバレる。若しくは裏で片方の双子を陥れる、一応の変化球も有るのだが。

本作はタイトルに偽りなく、双子前提なので無問題。アメリカのTVミステリーは安易に替え玉トリックを乱用するけど、因みにちゃぶ台返しを英語で「Table flipping」と言うので覚えてね(笑)。直訳した「Turn the tables」は間一髪、と言う別の意味に成る、但し本作の場合は物語の展開的には双子はどうでも良い感じ?。

レーティングTV-14なのでエロもグロもナッシング。キャストは適材適所でヴァラエティに富んでおり、映画俳優に成り切れないテレビ俳優の人材の豊富さに感心するが「コレってMichael Bay監督だっけ?」と言う位に展開が雑で速い。登場人物の設定がツッコミ処満載で、Bayの様に「細けぇ事は良いんだよ!」視聴者に粗探しを指せない演出は、レビュー済「8月9日午後5時の議員暗殺計画」。他にも数多くの暇潰し専門ミステリーを量産するNadeem Soumah監督、見掛けたら逃げて(笑)。

作品を見て思い出したのはアメリカで借金するのは容易ではない事。日本はお金を借りる手段は合法、非合法問わず沢山有る。私はアメリカで就労経験が有りますが、アメリカのキャッシュカード、正しくはATM Cardは、大抵VISAかMasterが合体し、残高が足りないと「オーバードラフト」1回30$の罰金を取られる。アメリカには日本の様な闇金は無いが、「ペイデイローン」給料を担保に借りられるが、小切手で現金化するので年利が最大100%に為るケースも。日本は総量規制で守られ自己破産も出来る良い国。

日本人から見れば邸宅に住みながら浮気を脅迫され、親に金を借りようとするが、台詞から察すると姉妹共にクズ女でビッチなので、借りても返すことは無い。家を売れば良いと思うけど、アメリカの場合Century 21は有名ですが、基本的に不動産屋を通さず個人間取引が一般的、新聞の広告やフリーペーパーに山の様に「個人が」広告を出す。日本の様に一軒家を立てる事は稀で中古物件が大半。「家」に対する思い入れが日本ほど強くないと感じた。オチは古典的な「Table flipping」なので期待しないでね。

終盤のスピード感だけならKeanu Reevesのアレに負けてない?(笑)、暇潰しに為るかも。
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