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コット、はじまりの夏のqpのレビュー・感想・評価

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)
4.0
映画というのが、写真の連続によって出来ているとあらためて思わされるようだった。
エグルストンやスティーブン・ショアなど、ニューカラーの写真家たちの感性を学び、それを撮影に生かしているのではないかと想像したりした。
繊細な光を捉えたショットが多く、ほれぼれとした。
カメラ位置をかなり下にして、ダイニングを撮った画面なども印象的だった。
あの、夜の暗い海のシーンとかも(2つの光が3つになるところ)。
撮影のことばかり書いて恐縮だけれど、自分的には撮影良いなあ、映画館で見て良かったなあとずっと思っていたので。
ただし気になったところもあり、1番は、主人公の女の子が走るところでスローモーションにしちゃう箇所。2回出てくるのだけど、やめてほしかった。
あと過去を思い出すところで、以前出てきたショットを連ねるところ。ここもちょっと気になった。
最後のシーン、一夏だけいっしょにいた仮の(?)父に抱きつきながら、遠くから実際の父が歩いてくるのを感じながらの「お父さん」というセリフの絶妙さは、他では味わったことがなく素晴らしかった。
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