陰キャが陽キャと次第に仲良くなって間に挟まる男発生。そいつのせいで関係性に亀裂が生じ、社交性を獲得する陰キャに対し鬱屈していく陽キャ。百合で100万回は見た定型がそのまんま展開されるので感動する。「転校生が空いてる隣の席に」とかホントベタね。おまけに水族館デートもある！百合デートと言えば水族館ですよね！しかしLIKEよりLOVEな親友が時間と距離に阻まれて離れ離れに、というシンプルなお話をここまで時系列こねくりまわして複雑にする必要性がよく分からない。後半になると結婚式バックレや育児放棄など倫理的にどうかと思われる展開が目立ち、建付けがガタガタに崩壊していく。総じてタイムスパンの演出がよろしくなく、ケータイ持ってるなら連絡の一つや二つ何とかならんのか、とヤキモキしながら観た。似た題材なら一穂ミチ先生の「光のとこにいてね」など秀作が他にもあり、同性の大時代的メロドラマにして際立つものは無かったかな。
