四半世紀待ったキングダムの続き。つかこんなのこの年齢で完結編見られるなんて思ってなかったし、過去15年くらいの間で5本の指に入る「生きててよかった」案件でした。何が嬉しいって結構若いお客さんが（旧シリーズも含めて）入ってて、みんなで笑いながら見られたことです。
ラース・フォン・トゥリアって、うっかりカンヌの賞なんかとっちゃったもんだから高尚で難解な映画撮る人だと思われがちだけど、本質的にはこういうヒドイ人…だいぶイカれた悪ふざけが好きなキッチュおじさんで不道徳がウリなのであり、本人もそんなに高尚なもの撮ってる気もないんじゃないかと思ってる…同じ時期にカルト的ホラードラマ撮ってたデビッド・リンチとかのほうがよほど人としては真面目なんじゃないかしらん。
なので、真面目に受け止めたらちょっと眉をひそめたくなるような悪趣味なシーンも（イギリス人になったつもりで）ゲラゲラ笑いながら見るのが正解なんじゃないか、と思っている。この映画を見た人は、それを感じられると思うので、ほんと大勢の人に観てほしいのだった。
上映館少ないのと日本の漫画原作映画「キングダム」と上映時期被ってたのかもったいなさすぎる…でもほんと、繰り返すけどこの年齢まで生きててよかった。25年前の自分に「信じられないかも知れないけど、お前は四半世紀後にキングダムの完結編を映画館で観るのだ、喜べ」と教えてあげたい。満足。
