のっけから凝ったアングルとか光と影の演出が実相寺っぽいというか、そこから多大な影響をうけてる庵野っぽいというか、凝ったジャパニメーション風の絵作りを豪華キャスト豪華セット豪華CGでやっててとにかく絵が贅沢。二次大戦下の中国を舞台とした二重スパイもので、ジョーカーゲームっぽい雰囲気とトニー・レオンを目当てに見ることにしただけだったので、ろくに予習していかなかったことを後悔。時代があちこち飛んで謎解きがなされるカットバック多用の演出なので、一応あのへんの時代の大陸での歴史的な出来事の順序ぐらいは頭に入れておいた方が混乱しないと思う。何もわかってないと、ただ雰囲気と見目麗しいスーツ姿の男性のアクションだけぼんやり眺める映画になってしまうのでつまらないと思う。とはいえ学校の歴史の授業だけだとあまり深掘りしない部分でもあるので、祖父の満州従軍日記とかジョーカーゲームの記憶があってよかったと思ってしまった。朝イチの回を観に行ったせいもあって途中2度ほど瞬間的に気絶してしまい肝心なシーンを見逃したとこもあったかも。トニーは歳とっても人たらし感変わらず素晴らしい。若手のイケメン俳優ワンイーボーとのダブル主演だが、ワンイーボーEXOのオセフンにそっくりなので生き別れの兄弟かと思った。オセフンが中華圏でめちゃくちゃ人気あったのわかるな。全体的にはとにかく映像綺麗でアクションもさすが中国で本格的なんだけど、ずーーっとテンションが重苦しく緊張したまんまで抜きどころがないので疲れた。たけしとかやっぱり乾いた演出とか抜きかたがうまいんだなと思った。あとせっかくなのでもう少し日本人キャストも入ってるとよかったなぁ。
