首のゆりのネタバレレビュー・内容・結末

残虐性とクスッと笑えるジョーク。
そして、織田信長の天下〜秀吉に移るまでという、『桃太郎』レベルに誰しもが知っている話をテーマにしているが、これだけ内容を盛り込んで見応えのある作品になっているのを観て、やはり監督、演出の力は凄いなと感じた。
戦国時代の人の生き死にの激しさ。命がいつの瞬間に終わるかわからない中各々が想い・野望を抱いて全力で生きているイキイキとした様子。人間らしいそれぞれの考えの渦巻き。そして所々に挟まれる遊び心、ユーモア。それらがよくまとまっているなと感じた。
特に登場する人々のイキイキとした様子は、最近行った『やまと絵展』で昔の大和絵に表れる町人らのイキイキとした様にも似ていて、同じものを感じた。


グロい描写はどうしても苦手で目を瞑ってしまったりしたが、その一方で、急に襲われて一行が全滅して倒れている俯瞰のシーンではその配置がとても綺麗に絵になっていて流石だなと思った。CMでも使われている、忍びの里に向かう最中の罠に引っかかって首からぶら下がっているシーンも綺麗に決まっているなと感じた。