ジン太郎

PERFECT DAYSのジン太郎のネタバレレビュー・内容・結末

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

結構ダラダラと悪口書くのでご容赦を.......



何がいいんだか全く分からなかった。

風呂無しアパートに住み、携帯はガラケー、トイレ清掃を生業にし、波も風もない人生。

.......ほんとに「こんなふうに生きていけたなら」なんて思うのか?


まず、平山の細かい行動に対して「何故?」が多かった。
コインランドリーのドアを閉めたり閉めなかったり、喋りたいんだか喋りたくないんだか分からない人との関わり方、丁寧に仕事をしているようで手袋をつける作業とつけない作業の境目が曖昧。こういう映画で一番気にするべきなんじゃないかと思う細かな所作、演出がかなり甘いように感じた。

あと、最近の若者を舐め腐ったような演出がすごく嫌だった。
仕事中にじゃれついてくるダウン症の子供の相手をしただけで「こいつにもこんないい所がある」とはならないし、あまりにも敬語が使えなさすぎる。カセットテープ屋でのやり取りも、映画全体の雰囲気からあまりにも浮きすぎていて見るに耐えなかった。そんな馬鹿ばっかりじゃないと思うよ.......

そして、平山本人がこの生活に満足していないように見えるのが何よりの大問題。
この生活を「選んだ」というように描かれているが、個人的には家族間で何か問題があり「選ばざるを得なかった」としか見えなかった。
そもそも自分で選んであの仕事をしているなら、迷子の母親に対してあんな視線は向けないだろう。

清貧を美徳と考える価値観に文句をつけるつもりは無いけど、この映画はそれが美化されすぎていて、その美化のせいでリアリティに欠ける作品になっている。終始ただの綺麗事を観させられているような気分になった。「東京」も「日本」も全く知らない人が作った映画なんだろうな、という感じ。全てがあまりにも上辺すぎる。

多分この映画を観た皆さんの方がよっぽど素敵な人生送ってるよ。
そういう意味では自分が如何に豊かに生きられているか見直せる映画だった。


でも、間違いなく過大評価ではあると思う。
ひとまずの感想は以上。


.......あの部屋、下手したら大麻育ててると思われて通報されそう。
ジン太郎

ジン太郎