いいワーオ

PERFECT DAYSのいいワーオのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
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役所広司じゃなかったら保ったのかは疑問。これは私なりの反語で、役所さんが素晴らしかった。
一種の人々にとっての理想型に思えた。
あの、東京の東側の地域性でもある、常に視界に入ってくるスカイツリーという今の東京のランドマークと、流れに逆行したい、というより、もう充分にこと足りていると示したい人。
とても頑固な、自分の審美性を常に試す人間じゃなくちゃ、こんな風になれないのではないかとも感じる。
美しさの基準とか、それこそ理想が強くあって、それを崩さない。そして美しさを一旦期待したものに対しては、情熱を注ぐ。
十中八九変人てのは案外当たってるなぁと思う。
東京の街の片隅に光る紫の部屋の灯りがそれを示してる。押入れの缶の山も。

だからかなり「綺麗好き」に思えた。
必要なことしか必要じゃない、それを自分が美と感じられるのであれば、混沌や外からの刺激を受け入れる。
女も然り。
清貧でありながら意外にも?これもこの人の美的範囲に留まった形で、しかしシッカリと女に彩られている。
いいなぁ、わたしも車で音楽一緒に聴いてほっぺチューして逃げたいな。

一番綺麗な状態で綺麗な愛をひそかにもって。だから、独りでいられるから、綺麗。
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