Ayana

PERFECT DAYSのAyanaのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
3.0
この作品に日本の俳優を起用して現代の東京の風景で撮影したことに価値は感じた。
ただそうなると"足るを知る" という精神性や、もう少し深い部分での泥臭さや生き方の部分だけ描いてくれたほうが説得力あったなというのが率直な感想。アオイヤマダの存在意義が全く理解できなかった。

他人の都合によって自分の日常が崩され移り変わるのがこの世界。

かなり飛躍するようだけれど、インドでは便所掃除・汚物処理はカーストにすら属さない不可触民のダリットの人々の仕事だとされている。そんな彼らを神の子と呼ぶ人々もいる。私はこの考えに非常に共感していたのだけれど、それもまた自分がそこに属さないが故の美化的な憐れみの感情だったのだろうか、とかね。

役所さんが空を見上げる時の澄んだ目の輝きは演技を超えて平山(役所さん自身)の人生の投影なんだろうな。
Ayana

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