片腕マシンボーイ

ブルーを笑えるその日までの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

ブルーを笑えるその日まで(2022年製作の映画)
3.7
評判良いよね〜、ってだけで観に行ったんやが、どうしてなかなか好評価も納得な作品でしたよ、とはいえ舞台挨拶で監督の仰っていた通り10代の若い子達に届いて欲しい作品でしたね、劇場内マシンボーイより歳上のおじさんがほとんど……

なんか最近ハブられてんのよ……俗に言う陰キャ(嫌な言葉ね)の絢子ちゃん(アン)は中学の教室でひとりぼっち、そんなある日立ち入り禁止の屋上で不思議な女の子アイナとお友達なったぞ!楽しい夏休みが始まったんやが……って話

うん、まぁポスターとかのイメージで青春モノやろなぁ、って観に行ったらば、案の定のイジメモノで、うん…コレ系のんもういくらでも傑作あるし擦られ過ぎてて見飽きてるし大丈夫かしら?なっていたんやが……
実際、どっかの映画で観たようなシーンやセリフが散見されたものの、なんせ監督が初長編?とは思えない演出の巧みさ、脚本の陰と陽のバランスの良さ、若い演者がほとんどの中で皆演技も上手いし、グリップ力の強い見せ場も有り!主題歌はコレ?とは思ったが、細部までこだわりが行き届いており、監督の伝えたい想い迸る作品で素晴らしかったです!
クオリティ以上に気持ちの乗った作品は響く!例えば枝監督の「少女邂逅」や、山戸監督の「5つ数えれば君の夢」、松本監督の「脱脱脱脱17」の様な初期衝動に仰天するガールズムービーやったので武田監督には今後期待したいですねぇ

演者も皆良かった、特に主人公のアンの迷子のチワワの様な佇まいには中学なんか定期テスト以外楽しいことしか記憶に無いマシンボーイでさえ思わず一緒になってアタフタしてしまいそうな儚さがあったよね、万華鏡マシンボーイが直してあげっからちょっと貸してみ!
あとそんなアンの前に現れるアイナと司書さんの抜群なキャスティングね!クラスメイト3人組の嫌な関係性も絶妙やったなぁ……なんであの嫌な空気の中でも仲間で居たいのか?まで理解が及ばないおっさんマシンボーイやが、若い子にはその友情?が全てやったりするんやろなぁ……

あとはこの監督の熱い想いが乗った作品をどう孤独に苦しむ若い子達に届けるか?やが……、学校や行政が絡んで嫌な感じに利用されてもホントに必要な子のとこには届かなそうやし、なかなか難しいのよねぇ、やっぱSNS等を通じて口コミで広がるしかないのか?
広がれブル笑の輪!