イチロヲ

ネトラレ妄想 ~刺激を求める人妻~のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.5
スランプに陥っているピンク映画脚本家(石川雄也)が、フェロモン過多な良妻(神納花)との性生活に新刺激を投じようとする。脚本家の葛藤劇を描いている、オーピー配給のピンク映画。

(筆者は、成人映画館向けのR-18版「生つば美人妻 妄想で寝取られて」を鑑賞している)

エロスを見失っている四十路の脚本家が、業界仲間から"充実した夫婦の営み"が原因であることを指摘される。童貞の心を取り戻す作戦、疑似ネトラレを演出する作戦を決行して、新刺激を得ようとするのだが、ナンタラカンタラの流れ。

主人公の妻役を演じる神納花が、無意識的に男を蕩かしてしまう、エロエロ奥様ぶりを披露。"魔性の女"または"爛熟の華"の説得力に秀でており、「女優がエロく描かれているピンク」という観点において、傑出の部類と言っても過言ではない。

「四十歳を過ぎると、今までの経験が武器になってくれても、アイデアの出方は衰えてくる」(by 藤子・F・不二雄)を地で行く物語。妄想力を維持させるために、童貞のままで居続けた永井豪とも相通じるものがある。もがき続ける中年たちに、幸あらんことを。
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