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悪は存在しないのsorairoのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.0
正直、最初の淡々と過ぎていく日常は少し長く感じ、退屈まではいかないが、いつまで続くのだろう、と思っていた。
説明会前の住民たちの集まりあたりから、物語が動き始め、説明会は感動すら覚えるほどに会話が面白かった。
どこかで見たことあるような、すぐ隣で起こっているようなそんな感覚。
プレイモードの2人の追い詰められる感もとてもリアル。途中から黛が自分達の杜撰さに気づき、聴きの姿勢に変わって行き、説明会終了後に町長に挨拶に行くあたりでは、2人の見方が変わった。会社でのコンサルと社長の態度や対応はとにかくリアル。完璧なまでの嫌な奴。うまいと思った。車での会話、そして村についてからの会話。うどん屋の会話。全ての会話が面白い。
人に対して、気づくとマウントをとっている、取られているのはよくある話だが、そういうのも皮肉的に入っていて、自分の普段の、他人へのリスペクトとか、接し方とか、さまざまなものを見直したほうがいいかも、と思ってしまった。
最後は全く理解が追いつかなかった。
好きか嫌いかでいうと、好きじゃないかも知れないが、面白いと思った。
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