ユウト

悪は存在しないのユウトのレビュー・感想・評価

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.0
自然界からしたら、
悪は存在しないと言えるのだろうか。
鹿を狩る人間たちを、鹿は悪としないのか。

濱口竜介監督、やはり演出が凄い。
緊張感と生々しさ。
人は卑しいということを、目の当たりにするような感覚。
圧倒的な106分を体験したが、もう観たくはない。

監督の特徴は人いじめである。
彼の長編作品を過去6作観たが、どの作品も迷惑かける人や虐める人が現れては周りを乱しまくる。
(『PASSIO』『THE DEPTHS』『ハッピーアワー』『寝ても覚めても』『ドライブ・マイ・カー』『偶然と想像』)
ほら、どの作品も。本作も。
開拓者と言えば聞こえがいいが、よそ者達が集まり村根性丸出しで新たなよそ者をイジメにかかる。
便利屋という男性は温厚そうに見えるがどうだろう。
収入に困っていないと言うが、そうにも見えない。
収入源がわからない、その素質は不明。
薪を割るのは慣れている、湧き水を汲むのも。
それだけ?
娘の学童のお迎えを忘れる、常習。
(海外だったら犯罪にも繋がるので安全の為それはネグレストでもある。収入あるのならアラーム時計を買おう。
それも分からない、知恵がない方?)
湧き水や鹿の生活を言いながら、煙草を地面に捨てる。
(地球はゴミ箱ではない。
ポケットタイプの携帯灰皿を買おう。
それすらも分からない方? 時代背景はコロナ助成金最中とするなら、現代にポケットタイプの携帯灰皿を持たない喫煙者とはいかに?
濱口さん、キャラ設定、細かいね。)
まるで人(日本人?)の本性を、
瞬きもしないで直視していたら、こうなった
と言わんばかりに。
救いは芸術作品的なスタイルである。

人間界において、
悪は存在しないと逃げ切ることはできませんよ。
濱口作品に有りがちイヤミを言いたくなりました。
ユウト

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