Saltburnの中尉のレビュー・感想・評価

バリー・コーガンの気持ち悪さ(もちろん良い意味で)を全面に押し出した癖の強い一本。めちゃくちゃな物語で先の読めない展開が続くけど、終わってみれば案外まとまりの良い作品だった。物語全体に何らかのモチーフがありそう。終盤で金持ち家族の姉が放った台詞が、主人公の本質を突いていてよかった。しかし主人公の目的がどこにあったのかは曖昧で、数々の奇行を見るにナチュラルなサイコパスという解釈が一番腑に落ちる。病的な貴族オタクだったのかもしれない。