橋本愛主演というのが大きな理由だが、予告編から自分好みだろうなと思っていた。
確かに多くの人にとっては感情移入が困難だとは思う。
でも、人というのはどこまでも不合理で世の中は不条理だと常々思っている僕にとっては見ていてある種の心地よさすら感じた。
橋本愛は、かつて殺害したホストを今もなお愛している。自分が一方的に貢いだにも関わらずだ。
しかし、橋本愛は結婚し、夫も好きだという。一方、ホストは今結婚していて…。
橋本愛の演技はちょっとネクストレベルに達したと思う。
特に「俺を刺したいと思ったことあるか？」と聞かれたあとのリアクションの残酷さには、その後の仲野太賀のアクション含め胸が締め付けられる思いがした。
なかなか変わった布陣だな、と思っていたがプロデューサーがDisney+で「ガンニバル」なども手掛けているイケイケの人でこれは要注目だと思った。
ちなみにインスパイアもとであるホスト殺人未遂事件は片山慎三監督の短編でも題材になっていて（あれはほとんど別物になっているが）それほど現場が印象的だったんだろうな、と。
いずれにせよこの監督、脚本、プロデューサーはみんな要注目だなと思った。
