びーち

アメリカン・フィクションのびーちのレビュー・感想・評価

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)
4.0
ステレオタイプの黒人像を望む白人とそれに迎合する黒人の在りように不満を抱いた売れない作家モンク。腹立ち紛れに偽名で書いた通俗的な黒人小説が豈図らんや大ヒット。その顛末を軸に、彼とその家族との交わりを描いたホームドラマ。医師の妹は離婚直後に急死、外科医の兄も家庭を捨てゲイを公表、そんななか母が認知症を発症する。コメディというにはほろ苦く、ヒューマンドラマとしてはあまりにも滑稽だ。巧みな語り口と構成が脚色賞獲得の所以だろう。強面のジェフリー・ライトしか知らなかった身には、悩める作家役の彼がとても新鮮に映った。
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