ぬう太郎

陰陽師0のぬう太郎のレビュー・感想・評価

陰陽師0(2024年製作の映画)
1.0
ジャパンプレミアム試写会で鑑賞しました。
鑑賞前に監督とキャストが登壇し、安倍晴明と源博雅、源博雅とよし子女王の友情と愛をやたら語っていたので、その時点でマンネリストーリーにならないか少々嫌な予感はあったが、結局何がテーマでどこが見どころなのかつかみどころのない作品だった。主題などを深く考えずに、エンターテインメント作品として捉えたとしても、どのシーンもどこかでみたようなものばかり。
きれいな映像美を見どころとして語ったキャストの方々がいたが、ハリウッドやゲームなどで美しいCG映像は多くの人が体験済みと思われる中、そのレベルとしては決して高いものとは言えない。ワイヤーを使ったアクションシーンも20年前なら感動ものだろうが、新鮮さはまったくない。なお友情と愛を描くならこれらのシーンは不要に思えた。
主役はともかく、名演技で名高い俳優陣が回りを固めているキャスト陣にも関わらず、なぜかどのシーンでも素人っぽい演技に感じられてしまった。淡々と進められたシーンの羅列がそのようにさせてしまったのかもしれない。鑑賞前に監督キャストからの言葉により、こちらの期待レベルが高くなってしまったこともあるかもしれないが(登壇ありのプレミアム試写会の問題点)、原作、安倍晴明、その時代背景等、わずかでも知識を持っている観客だと「?」な作品に思うに違いない。もちろん野村萬斎の陰陽師をイメージすると(毛色がまったく異なる作品であり)、裏切られるので要注意。当レビューにおいて批判だけのマイナスなコメントはしたくないが、過去凡作邦画と言われてしまった「日本沈○」と同レベルであり、自宅で少し大きなTVで見るぐらいが良いレベルにしか思えなかった。
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