Taul

落第はしたけれどのTaulのレビュー・感想・評価

落第はしたけれど(1930年製作の映画)
3.0
『落第はしたけれど』(1930)初鑑賞。『大学は出たけれど』にかけたタイトルで当時の小津の得意な学生喜劇で、安定の面白さ。モラトリアムと不景気の狭間でゆれる男子学生たちだが、ほぼカンニング話というのが可笑しい。田中絹代が下宿の隣のマドンナで、若い笠智衆が友人役で初の台詞のある役で登場。

東京での活弁、伴奏付きの鑑賞は初。坂本頼光さんの楽しくも力強い活弁と、神﨑えりさんの豊かな表現のピアノ伴奏付きで、なかなか気が付かないような登場人物たちの心情や、小ネタが分かり楽しかった。
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