ハンスウ

水深ゼロメートルからのハンスウのレビュー・感想・評価

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
4.0
星の数はチョーおまけ。高校生の青春を応援するつもりでつけました😊 今作は高校演劇第2弾とのことで、1本目っていうのは「アルプススタンドのはしの方」のことです。この「アルプス〜」は全国大会の最優秀賞を受賞した演劇が原作でしたけど、今作「水深〜」は四国の地区大会で賞を受賞した高校演劇が原作ということです。そして、「カラオケ行こ」に続いて山下敦弘監督作品です。いいね。

実際にこれを上演した当時の高校生が書いた戯曲らしいですけど、現在は大学生になっている同じ人が映画の脚本も書いているそうです。それで、「アルプススタンドのはしの方」にも同じことが言えるけど、こればっかりは、高校演劇(戯曲)が原作だということを前提で観た方がいいでしょうね。そして、優しい受け入れ態勢で見ることが大事😅 日頃わたしは、戯曲原作の映画にはめちゃくちゃ厳しいことを言いますが、だけど高校演劇原作となると話は別です。愛が必要です😅

作品は、序盤から中盤にかけてが好きだったんですけど、後半にかけて、だんだん方向性を見失うような脚本になってるような気がするんですよね。でもここで目くじらを立てちゃダメ😅 何もなければ葛藤する必要ないと思うんだけど、無理やり争わせたり、序盤からの流れも何もないのに唐突に切り替わってしまうようなシーンもあったと思います。でも、これは狙いでもあるのかなあとも思いました。脚本が稚拙で未熟であれば普通にプロの脚本家を使えばいい話なんだけど、そうはせずに撮り切った作品だからこの映画はこれが正解で成功なのかもしれません。

山下監督独自のタッチはこの作品に非常にマッチしていると思いましたね。元々好きな監督だけに観ていてストレスを感じることがまったくありませんでした。野球のボールの使い方が秀逸! あと時間の流れとか間とか、他の監督にはないものを堪能することができました。なんと、うちの近くでは2週間で上映終了してしまいます。もったいないね〜😔
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