41歳の春

男はつらいよ 寅次郎紙風船の41歳の春のレビュー・感想・評価

3.8
82年正月公開。シリーズ28作目。
80年代初頭の感じ。
丸目のマーク2とか懐かしいなぁ。
吉岡秀隆と同い年だから満男がその当時の俺かぁと思いながら観る。
小沢昭一とか東八郎とか浅草軽演劇の面々が出てくる。
東八郎に至っては泣きの芝居とかやらせてやってるし。
どうせなら由利徹とか三波伸介とか出してやりゃ良かったのにとか思うけど。

ヒロイン音無美紀子。
松阪慶子とか吉永小百合の時みたいな浮ついたシーンは無く、落ち着いた演出でこう言っちゃなんだが安心して観れる。
テキ屋仲間のカミさんが音無美紀子でクソ旦那のせいで散々苦労させられてる感が半端ない演出。クソ旦那が小沢昭一。なんか生々しい夫婦やよね。この二人がセックスしてた設定かよと思うとなんかうへぇ感が半端ない。
昭和のこの感じは今の若い人にはなかなか受け入れづらかったりするんじゃないかしら。どうでもいいけど最近博士ちゃんとかで昭和にハマってる子供とか見ること多いけどあの子ら昭和のこの感じ知ったら多分ドン引きするんじゃない?知らないけど。

前半の主要な登場人物として岸本加世子が出てくる。音無美紀子よりも存在感半端ない。どうせならコッチをメインにしたほうが良かったんじゃね?と思う。
岸本加世子といえばたけし映画の重要キャストという印象しかなかったけどこんな時代もあったのね。

物語は本シリーズ後半特有のマドンナのマジ好意にドン引きした寅がさっさと逃げ出してその不甲斐なさを反省する手紙を寄越して終わりなんだが、本作はなんかよく出来た佳作という感じでなかなか好きだった。
41歳の春

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