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ポップスが最高に輝いた夜のMRTのレビュー・感想・評価

ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)
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面白いドキュメンタリーでした。当時のアメリカの超人気歌手を何十人を集めたプロジェクト、簡単ではなかったことなんて容易に想像はつくが、それでもこうしてドキュメンタリーとして映像と当人たちのインタビューと合わせて見ると、迫力が違う。

同じ節でも、アーティストによってここまで表現が変わるのか。
ボブディランが最初はクソみたいにモゴモゴ言っているだけだったのが、曲に対する向き合い方を理解した途端、別物に生まれ変わったのには驚かされた。

背景を知らない状態で、昔初めてこの曲を聴いたとき、マイケルはただ呼ばれて少し歌ったスーパースターだと思っていたが、まさか発起人の1人だったとは。

スティービーの、スワヒリ語を入れよう!という突拍子のない提案に皆が困惑したのも面白い。

シンディが大物に囲まれて、当時おそらく怖いもの知らずだっただろうが、初めて畏怖というか、先輩のオーラを知り、とても印象的な歌唱をするのも胸が熱い。昔、初めて聴いたときは、なんだこの奇抜な見た目と歌い方の女は、と思ったが、今聴くととても大胆で、この曲には欠かせない人だ。それをあの歳で、あのメンツに囲まれて成し遂げてしまうのはさすがとしか言えない。

途中であった、
They all seemed timid.
It was like the first day of kindergarten.
というのは、まあ、冷静にそうなるよな、と妙に腑に落ちた。
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