KotaroKinoshita

オーメン:ザ・ファーストのKotaroKinoshitaのネタバレレビュー・内容・結末

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

傑作。タクシーを取り囲むデモ隊を車内から見渡すショットなど、少なくとも中盤までは「平凡なショットは一つも許さない」という意気込みが素晴らしく、神父どうしの切り返しにステンドグラスが降り注ぐ緊張と美意識に満ちたオープニングは今年のベストオープニングでほぼ確定。終盤は謎解きに追われ、スムーズなカット運びも無くなってしまうが、かのテーマ曲が流れる場面はさすがに鳥肌。
『オーメン』というよりほぼほぼ『ローズマリーの赤ちゃん』だったが、フェミニズムへの接続の仕方は見事で、正当に評価されるべき脚本である。
ただ、ラストは個人的にいただけない。娯楽映画としてのバランスでポジティブに見せたのだろうが、やはりあの3人が雪山の中を命からがら歩いている方がテーマ的には正しいのではないか。

@ AMC Empire 25


演出0.8
人物0.8
構成0.8
驚き0.9
趣味0.9


演出=総合的な演出
人間=俳優および被写体の魅力
構成=脚本や画面の全体的な構成
驚き=斬新さ、意外さ
趣味=個人的な好き嫌いの印象