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夕陽のガンマン 4K復元版のtorumanのレビュー・感想・評価

4.2
レオーネ、イーストウッド、モリコーネが送る「ドル箱三部作」の第2作目。

スケールもキャストも格段とパワーアップしてます。

前作は、イーストウッドオンステージでしたが、今回はキャストのアンサンブルが最高です。
2人のバウンティハンターと追われる悪党の物語。

クリント・イーストウッドは、若いバウンティハンターのモンコ。
前作のミステリアスなイメージを踏襲しつつ、今回は賞金稼ぎが目的というのも清くて好きです。
愛用の拳銃の装飾も素晴らしい。

リー・ヴァン・クリーフは、モンコのライバル、スマートなモーティマー大佐。
冒頭のお尋ね者を探して狩る迄のシークエンスのカッコ良さ。(強引な汽車の停め方、銃の射程距離を把握した撃ち合い)
今作の主役と言っていいほどの存在感です。

ジャン・マリア・ヴォロンテの強盗団の棟梁インディオのキャラ立ち!
野獣のような(手配書の顔が良し)凶暴さとトラウマを併せ持つサイコな役柄。
前作を上回る印象深い悪役です。

この3人のコンビネーションが、作品に素晴らしい化学反応を引き起こしてます。
ペンダントの因縁とラストの対決。
モリコーネの音楽〜3人のドアップの映像の切り返し〜沈黙〜銃声
レオーネ節が炸裂している名場面です。

次作の『続夕日のガンマン』〜『ウエスタン』〜『ワンス・アポン・ア・タイムイン・アメリカ』へと続く系譜。
セルジオ・レオーネ監督はこの作品で自分の作風を確立したように思います。

これはスクリーンで観るべき名作でした。
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