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里見八犬伝のmitakosamaのレビュー・感想・評価

里見八犬伝(1983年製作の映画)
3.2
ビバ80年代!角川映画の黄金時代のファンタジー時代劇!
南総里見八犬伝をもとに、鎌田敏夫がアレンジした新・里見八犬伝の映画化。
監督は深作欣二。

この時代のこの手の映画って、独特の若気の至り的なパワーに充ち満ちてるよ。当時は当然だが中二病なんて言葉は無いが、青臭い情熱に溢れてる。でも嫌いじゃない。
今の目で見たら技術的には劣るのはしょうがない。確かに巨大ムカデと巨大ヘビは失笑だが。

主演の里見の姫様に薬師丸ひろ子。
だがむしろ八剣士のJACの方が売りだよな。
御大サニー千葉、真田広之、志保美悦子。
アクションも派手さはないが堅実でてんこ盛り。
他の八剣士に京本政樹や苅谷俊介など。

悪役側は、玉梓に夏木マリ。テンション高い高い。
あと萩原流行や目黒祐樹など。

80年代感満載なのがさ、みんなボーイジョージみたいなアイシャドゥをしてるんだ。中でも萩原流行が特にキモい。
そしてBGMや主題歌が洋楽ロックなんだ。このセンスも時代だなぁ。

あと薬師丸と真田のキスシーンの濃暑さね。いつまでチューチューしてんだってくらいチューチューする。

オリジナルの南総里見八犬伝とは全然違っても良い。そういうものだから。
しかしなぁ。最後唯一生き残った八剣士の新兵衛-真田広之が姫を城に送り届けたシーン。
最終的に姫は城を捨て恋人と駆け落ちして終わるんだけど、これで良いのかなあ?
お姫様として、世を安泰に導く仕事に全うすることが、死んだ者に対する手向けじゃ無いのか?
八剣士はみんな“お姫様”を守るために戦って死んだんだろ。
まあ、その辺も若気の至りパワーなのかしら。
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