うかりシネマ

ザ・ロックのうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ロック(1996年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ベトナム戦争の英雄・ハメル准将率いる海兵隊がアルカトラズを占拠、観光客81人を人質とし、サンフランシスコにVXガス搭載のミサイルを撃つと脅迫する。
南北戦争時代から破壊と増築を繰り返し迷路と化したアルカトラズを知る者として、唯一の脱獄者・メイソンと、FBIの化学研究員・グッドスピードがアルカトラズに送り込まれる。
前段が1時間、実際にアルカトラズに乗り込むのが後半1時間という“古き良き”構成で、いずれにもアクションが多数盛り込まれている。

メイソンは智力で以って全ての情報を聞き漏らさず、優れた観察眼を持つ。そのためFBIを欺いて脱走を試み、派手なカーチェイスが行われることになる。本筋とは何ら関係ないが、メイソンが走るだけであらゆるものが壊れていくさまは爽快。
アルカトラズでの任務が始まる後半は、銃撃戦の動と爆弾解体の静で緩急を付けつつメイソンとグッドスピードのバディも描かれ、機密に溢れた任務で各人の情報レベルの差でドラマが展開されていく。ミサイル発射と米軍のアルカトラズへの爆撃という二重のタイムリミットでスリルを演出する。
愛する人を守りたいグッドスピード、30年間幽閉されてきたメイソン、国に裏切られたハメルの三者の正義が交錯し、“親と子”という王道のメッセージ性で舗装される。