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破れかぶれの一のレビュー・感想・評価

破れかぶれ(1961年製作の映画)
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僕だってあんなふうに甘やかしたい川地民夫と僕だってあんなふうに面倒見られたい渡辺美佐子、どうしようもない二人の救えないカップリング良すぎる(憧れるは南米アルゼンチン)。民夫はチンピラのクズのヒモだから当然ひとつとしてロクなことは起こらないのだが、最後の最後、二人にとって本当に取り返しがつかなくなるギリギリ手前でその共依存関係を自分たちで終わらせるのだ。「頼むから俺のこと捨てていってくれ」と何度も懇願する民夫に泣きました。去っていく美佐子の後ろ姿を捉えるラストショット素晴らしい。全編通して手持ちで激しく動くカメラもかっこいい。
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