みゅらー

愛の記念にのみゅらーのネタバレレビュー・内容・結末

愛の記念に(1983年製作の映画)
2.4

このレビューはネタバレを含みます

自身の人生経験や人生観とは合わなすぎてあまり共鳴出来なかったが、作品としての美しさはすごく感じたので何度か観たり少し時間を空けて観ると刺さるかもと思わせてくれる映画だった。

主人公は恋人とはレスなのに他の男とはいくらでも寝るビッチなのだが、それも愛の意味が分からず物足りなさを感じていたからこその行動だったと思う。
そこから、お父さんの家出を機にヒステリックお母さん、DVお兄さんの地獄みたいな家庭環境の虚しさを埋めるべく男との性生活を送りつつも紆余曲折あって結婚することになる。

まぁこの家庭環境だったらそうなってもおかしくないよねと思う反面、自分が親だったら毎晩男と遊んでる娘を何とかしたいという気持ちも分かるから、鶏が先か卵が先か問題に近いモヤモヤを抱えてしまった。

父の「エクボが1つになってもやっていけるよ。」というニュアンスのセリフが印象的で、最後の父との会話から「母とは縁を切って父とは会おう」という伏線にも思えたし、「結婚は無理だから1人でやっていけ」という伏線にも思えた。

齢30にして独身の私が結婚について語るのは烏滸がましいが、主人公はこれまで愛されて生きてきたからか愛を与えることを知らず、愛されることが全てと思っているのは若いなと思うし、自分が与える側になるまで結婚しない方が良いなと思った。
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