けーはち

ダンディー少佐のけーはちのレビュー・感想・評価

ダンディー少佐(1965年製作の映画)
2.9
サム・ペキンパーの西部劇。南北戦争中、北軍のダンディー少佐(チャールトン・ヘストン)は女子供も手にかける凶悪な先住民の一団を討伐するため札付きの囚人や南軍の捕虜からも兵を募る。より強大な怨敵と対峙するため反目する者同士手を組んで、という胸アツなセットアップ。しかしメキシコ遠征途中補給のために立ち寄った村のくだりから主人公がロマンスを始め、そのため不意を射たれ傷の静養中に酒に溺れ、とグダグダ。どうも製作中に揉めて監督は編集権を干されたそうで、プロデューサー側がサービス精神で盛り込んだようなシーンが多く冗長感が強い。最後はフランス軍と激突、ズタボロになるも星条旗🇺🇸を守って辛勝エンド。帝政仏軍がメキシコ独立戦争で介入し米軍と激突したのは史実にせよ「諍いは超えて星条旗の下で北軍南軍が協力」的なくだりを盛り込まずとも「次に会う時は戦場だ!」で良かった気が……ペキンパーらしい戦闘シーンや処刑死体血まみれショッキングな見せ方は中々良いんだけど全体的には失敗作。