ヴレア

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳のヴレアのレビュー・感想・評価

3.5
前作「蛇の道」も変な映画だったが、本作はさらに変な映画だった。
これはたぶんどこまで変にすれば観客はついて来れなくなるかの実験的な映画なのではないだろうか。
主人公始めあまりにも主体性のなさ過ぎる大人達による無軌道っぷりが延々と描かれる。
ヤクザまがいの人達による無感情の突発的なバイオレンスや、差し込まれる悪ふさげの数々は初期の北野映画を思わせる。
ロングショットで捉えられる男2人の追いかけっこだったり、大杉漣が車から身を乗り出して煽ってくるシーンのしつこさと最後のまさに逆走して来ようとしてる動きを捉える所なんか完全に笑わせに来てた。
このように演出的にもかなり実験的でぶっ飛んでいる。
しかし、それらが何か良い効果を与えているかというと決してそうではないのが本作の微妙な所だった。
ヴレア

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