黄推しバナナ

忍者狩りの黄推しバナナのレビュー・感想・評価

忍者狩り(1964年製作の映画)
4.5
監督 : 山内鉄也による時代劇映画。

以前、広島出身と言うことで「大林宣彦」監督の作品をレビューで書いたのだが、思い出したかのように次は広島出身の「山内鉄也」監督でしかも映画デビュー作をレビューしようと思い立った。

記憶がかなり薄いので再度鑑賞。

内容は幕府が差し向けた甲賀忍者30
余名と四人の浪人との無残な殺戮戦を描いた作品。

冒頭から城の石垣をバックに昔特有の画面いっぱいの字幕説明、浪人「和田倉五郎左衛門(近衛十四郎)」が歩くところに幕府の侍「村山靭負(穂高稔)」が斬りかかる両者睨み合いからの名乗りで緊張の糸は溶けタイトルロゴ「忍者狩り」が表示される。BGMはバイオリンや大正琴のオドロオドロシイ音楽で冒頭から心鷲掴みにされる。見せるねー。
徳川将軍家お墨付を奪うため空きを狙う甲賀忍者、松山藩城代会沢土佐(田村高廣)に雇われた浪人は忍者と内通者を炙り出そうとあらゆる罠を仕掛ける。
いやー!忍者と浪人の汚い手を使ってでも勝ち取ろうとする攻防戦が味があって良い。
白黒の作品だが光と闇の演出に映像の深みが出て良い。
映画のラスト敵の図中にハマり水路に閉じ込められた和田倉五郎左衛門(近衛十四郎)と闇の蔵人(天津敏)との戦いは、セリフのハウリング(地下水路のため)と外側から閉ざされた水路の入り口を破壊しようとする「ドーン!ドーン!」の鈍い音が危機感を煽る相乗効果になって名シーンとなっている。

騙し合い、拷問、殺陣、色仕掛、など生々しい演出が実に素晴らしい。

①鑑賞年齢10代
②心に余裕鑑賞あり
③思い出補正あり
④記憶曖昧
黄推しバナナ

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