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忍者狩りのmitakosamaのレビュー・感想・評価

忍者狩り(1964年製作の映画)
3.7
東映YOUTUBEより。近衛十四郎演じる忍者映画だが、ものすごい骨太な作品で見応えあった。

三代将軍家光の時代。かつての豊臣派の外様藩の取り潰しを狙い幕府からお庭番として甲賀忍者が差し向けられる。
松山藩の蒲生家は藩主の家督相続に伴いお墨付きを貰うが、そのお墨付きを奪取をお庭番が狙う。幕府隠密の頭に天津敏。
蒲生家の城代家老(田村高廣)は、他のお取り潰しにあった藩の浪人4人を傭兵として起用。この4人に、近衛十四郎・佐藤慶・山城新伍・河原崎長一郎。

かくして幕府お庭番VS松山藩の浪人4人がお墨付きを巡って攻防戦を行う。
まず松山藩の家老は浪人が信用ならず、しかも幕府側がスパイを松山藩に送り込んでいる可能性が高くお互いに疑心案偽。

そんな中、遂にお庭番が強硬手段に。天津敏の攻撃がエグい。針での目潰しだ。イタタ…早速河原崎が脱落。

そして新参者の家老8人の内、誰かが怪しいとなり全員拷問。その上全員斬り殺しちゃう。
エグぅ…忍びと戦うとはこういうことだと言い放つ近衛十四郎がコワい。

とにかく今作は“痛い”映画だ。超人的な忍者バトルではない、刀で肉体を斬る痛みが見る側にダイレクトに伝わる作品だ。だからこそチャンバラが盛り上がる。
松山藩がお庭番を待ち伏せして行われた集団のチャンバラのすさまじいことよ。特にクビが吹っ飛ぶシーンがどうやって撮影されたか判らない程にスピード感と迫力がある。

お庭番も城内に侵入し腰元を脅迫。なんとツメに針を刺してるイタタタタ…痛いよ!痛すぎるよ!

病気の城主が急死し世継ぎの幼い若様も守らないといけないが、幕府からの使者を迎える前に葬儀も行わないといけない。不利な状況の中最後の戦いに挑む。

山城新伍は怪しい尼が狼煙を上げる所を捉えるが、何故か色仕掛けに引っかかり殺されちゃう。佐藤慶も目を突かれちゃうし常に痛々しい。
近衛十四郎も強敵に太ももを刺されちゃう。近衛の額から脂汗が瀧の様に流れこれまた痛そうだ。

とにかく痛々しくて、忍者との戦いは厳しいものだと実感する。
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