17世紀オランダのファッションや街並み、生活などなど、雰囲気をたのしむだけでも十分おもしろいし、物語自体もわかりやすくて重すぎず、気構えずに観れる感じがよかった。そして何と言っても一つ一つのシーンの絵画的な美しさよ…。シーンの切り取られ方から、随所随所にフェルメールを感じちゃうのもすごい。この絵はトローニー説っていうのも聞いたことがあるくらいで、いまだにモデルがいたのかすらわからなかったはず。謎に満ちた絵の中の女性に思いを馳せる中で物語が派生して、こんなに美しい映画が生まれてしまうんだ。時代やジャンルを超えて共鳴しあっちゃう芸術って、やっぱり最高のロマンだよ…。