「カッコーの巣の上で」と「チャイナ・シンドローム」でプロデューサーとしての手腕も高く評価された、マイケル・ダグラスが、ハリウッドスターとして広く知られるようになったのが、主演と製作を兼任した本作だった。
反目しあう男女が衝突しながら困難を乗り越えていくうちに、互いに惹かれ合っていく様子を描いた、ロマンチック・アドベンチャー。
誘拐された姉を救うため単身コロンビアへと向かう冒険小説のベストセラー作家をキャスリン・ターナーが演じ、そこで彼女が出会う、うさんくさい冒険家をマイケル・ダグラスが演じた。
監督は、娯楽映画の名手ロバート・ゼメキス。本作は、あの大ヒット映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の前年に撮った映画だ。
昔ながらの冒険活劇に当時人気だったハーレクイン・ロマンスのテイストをプラス。女性を主役としたアドベンチャーで、明らかに〝女性版インディ・ジョーンズ〟を狙ったのだろう。
結果的にだが、「インディ・ジョーンズ」や「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズという歴史に残る映画に挟まれるような形になり気の毒な感じもするが、ひとつの映画としては、楽しい王道の娯楽作品だった😊
キャスリン・ターナーはデビュー作「白いドレスの女」のファム・ファタールぶりが印象深いが、マイケル・ダグラスもダニー・デビートも本作で有名になり、その後数々のヒット作に出演した。
そしてロバート・ゼメキスは、本作で生涯の盟友となる音楽家のアラン・シルヴェストリと出会う。本作以降ゼメキスは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズや「フォレスト・ガンプ/一期一会」など、多くの映画で彼に音楽を任せている。
つまりこの映画は、監督、役者それぞれにとって、その後の大きな飛躍のきっかけとなる〝高性能ロイター板映画〟だったのだ😅
公開時に劇場で鑑賞した映画を再視聴。