メキシコの革命派に加担することになった無法者のガンマン(フランコ・ネロ)が、革命派リーダー(トニー・ムサンテ)の精神的成長に干渉していく。反政府軍に属する者たちの人間模様を描いている、マカロニ・ウエスタン(イタリア製西部劇)。
革命前夜のメキシコを舞台にして、「革命の何たるか」を説いていく、いつものパターン。物事を見透かしている世間ズレしたガンマンが、ほとんど白痴のような状態の革命派リーダーと接触。行動を共にするのだが、次第にガンマンが権力を誇示し始める。
ホゲェ~とした顔つきで登場する革命派リーダーが、次第に精悍な顔つきになり、本気で世直しのことを考える、本物の活動家へと変貌していく。政府軍に加担する殺し屋(ジャック・パランス)の飄々とした立ち居振る舞いもまた絶品そのもの。
革命ミッションでは、死者の日のパレードに潜伏しながら、銃撃戦をおっ始めるシークエンスが愉快痛快。圧政に喘いでいる小さな町を次々と開放していくシークエンスは、現在のビデオゲーム(とくにオープンワールド系)への影響が垣間見られる。