bluetokyo

あなたと私の合言葉 さようなら、今日はのbluetokyoのレビュー・感想・評価

3.0
佐分利信さんがお父さん役で出ているので、もう小津映画そのまま。たぶん、当て書きで脚本を作ったのだろう。ただ、それ以外は、スタイリッシュでメリハリが効いていて、小津映画ではまったくない。あと、話し方が、わざとだろうが、抑揚のない棒読みで面白い。普通のしゃべりは、佐分利信さんのお父さんだけである。

簡単にあらすじ。
主人公の青田和子(若尾文子さん)は、車の車体のデザインをやっている。工業デザイナーっていうことかな。渡辺半次郎という男と付き合っているが、仕事の方が面白くなってきているので、結婚は止めようかと思っている。

家に帰ると、仕事を辞めたばかりの父親(佐分利信さん)と妹がいる。母親は亡くなってしまったので、和子が母親代わりだ。そのことも結婚に踏み切れない理由ではある。

ちょうど、大阪にいる親友の市毛梅子が東京に来ていた。梅子は、わたしが断って上げる、と交渉役を買って出た。実は、渡辺半次郎も大阪に転勤になっていて、大阪に住んでいる。

話がうまくいかなさそうなので、和子は、大阪出張のとき、自分で断ることにする。ところが、なぜか、梅子も付いていくという。実は、梅子は半次郎に一目惚れしたのだ。

一方、出入りしていたクリーニング屋も、和子が好きで、サンダルを作っている会社に就職した。クリーニング屋は和子の妹と結ばれた。

半次郎も梅子と結ばれて結婚することになった。

父親の再就職も決まった。家には、クリーニング屋と和子の妹が暮らすことになった。

ということで、和子は会社の要請で、アメリカに行くことにした。

みなが見送るなか、アメリカ行きの客船で、和子は、家族たちと別れを惜しむのだった。

和子、梅子もだが、行動力があるので、舞台は、東京と大阪なのだが、どっちかわからなくなる。というよりも、別に、場所を二つにしなくてもよかっとも思える。
対照的に、お父さんはオロオロするのが、なんともかわいらしい。
bluetokyo

bluetokyo