ヴレア

ラストラブのヴレアのレビュー・感想・評価

ラストラブ(2007年製作の映画)
2.0
何を隠そう私が初めてシネコンで入るスクリーンを間違えて、観る予定ではなかったのに観てしまった映画だ。たぶんまだシネコンというものに慣れていなかったんだろうね。
本来何を観る予定だったのかは忘れてしまったが、なんとなく違和感を感じつつ観ていると突然ニューヨークで田村正和がサックスを吹いているシーンが出てきて衝撃を受けたのは憶えている。「これは違う」と確信した。しかし、もはや観たかった作品も始まっているだろうし、諦めて見る事にした。でも、面白かったという記憶は無くて、全く内容も忘れてしまっていた。
そして、時は流れ、先日田村正和さんの訃報を聞いた。これはもう一度見なくてはという思いに駆られレンタルしたのだった。

で、見始めて気が付いたのだが、原作がYoshi…。「Deep Love」の。これはイヤな予感しかしない。
なんていうんだろう、全てが薄っぺらいね。
大人のラブストーリーなのに、全然盛り上がらないうちになんとなく恋しちゃってるし。
主人公とヒロインの出会いに関してもあまりにもベタベタ過ぎて苦笑。
さらにはジャズが重要なテーマなのに、ジャズの演奏のシーンも全然盛り上がらないのね。たぶん制作者もそこまでジャズに詳しくないんじゃない?
田村正和だから、サックスでも吹かせれば絵になるだろうという事くらいしか頭にないんじゃないかと。
だからエンドロールでも当然ジャズが流れるはずもなく、絢香なんか流してる。

田村正和自体は若干台詞が聞き取り辛いのを除けば良い演技だったし、いつものように格好良かったのに、これは脚本が残念過ぎるなと思った。

田村正和さんの御冥福をお祈り致します。
ヴレア

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