ガブXスカイウォーカー

病院へ行こうのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

病院へ行こう(1990年製作の映画)
3.8
冒頭、走行中のタクシーから半身を乗り出してケータイ電話をかける真田広之。道交法違反じゃん。1990年は許されていたのか(いや許されていない・笑)。すでに小型のケータイ電話があったことにも驚いた。
今作は1990年に製作されただけあってファッションや風景などバブル臭プンプン。出演者も真田広之、薬師丸ひろ子、大地康雄、斉藤慶子、尾美としのり、螢雪次朗、ベンガルなど時代を感じさせる顔ぶれだ。若い人には信じられないだろうが、当時はみんな大人気だったのだ。真田広之なんて長い階段をワンカットで落ちたり、やたら脱いで鍛え抜かれた体を見せつけてくれるぞ。
なおチョイ役でブレイク前の大杉漣(故人)、豊川悦司を発見。特撮ファンならば少女の母親役の早川絵美(ベルスター!)も要チェックだ。
ドラマは全盛期の一色伸幸脚本によるシニカルな笑いが素晴らしい。入院生活の中で、広告代理店のコピーライター、新米女医、間男の花火師の恋愛模様をコメディタッチで見事に描き切っている。でも、本当の主役は、脇を固める奇人の入院患者たちといい加減な医師たちであろう。
お薦めの病院コメディだ。

それにしても、あらためて本作を観ると、病院のデタラメぶりは28年前も現在も大して変わっていないようだ。ケガと病気はしたくないとつくづく思った。