HAYATO

用心棒のHAYATOのレビュー・感想・評価

用心棒(1961年製作の映画)
3.7
2024年37本目 
痛快娯楽時代劇
一体いくつ代表作があるんだと言いたくなる巨匠・黒澤明監督作
『ゴッドファーザー』のフランシス・フォード・コッポラが愛する映画の1つ
2人の親分が縄張り争いをしている宿場町。そこへ得体の知れない浪人者・桑畑三十郎がふらりとやって来る。
主演の三船敏郎さんは、第22回ヴェネツィア国際映画祭(1961)で男優賞を受賞。
黒澤組常連の仲代達矢さん、志村喬さん、藤原釜足さんらが出演。
刀の斬殺音や残酷描写を取り入れるなど、従来の時代劇映画の形式を覆して後の作品に大きな影響を与え、1964年にはセルジオ・レオーネ監督が本作をもとに無許可で『荒野の用心棒』を作り、そちらも大ヒットを記録。
先に続編の『椿三十郎』を見てしまったのは失敗。
黒澤監督が理屈抜きの娯楽映画として作ることを念頭に置いていたというだけあって、エンタメ性が強く、なんの予備知識もいらずに気楽に楽しめる作品になっている。
野生味に溢れ、誰にも負けない剣の腕前と巧みな戦略を企てる知力を持ち合わせた三十郎のキャラクターが魅力的であり、リアルな殺陣を追求した立ち回りが、三十郎のかっこよさをより引き立てている。
ピストルを持ちマフラーを首に巻いた、キザでニヒルな仲代達矢さん扮する殺し屋の存在感もピカイチ。
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