けーはち

パトリオットのけーはちのレビュー・感想・評価

パトリオット(2000年製作の映画)
3.0
アメリカ独立戦争。英雄メル・ギブソンは戦いを捨て家庭を持ち平和に暮らしていたが、大英帝国に我が子を殺され復讐のため立ち上がる。最強オヤジ系メル・ギブソンが歴史のうねりの中で大暴れする時代劇映画。

★筋は上に書いた通りのサッパリしたアメリカ時代劇で、タイトルは「愛国者(Patriot)」という、正にアメリカ万歳な映画なんだけど、面白いことに、エメリッヒ監督はドイツ人、メルギブは幼い頃から豪州育ちで、豪映画『マッドマックス』で出世したオーストラリア人みたいなもんである。助演のヒース・レジャーだってオーストラリア人。いったい誰の心からアメリカ万歳が滲み出た作品なのか……「愛国者」なんてタイトルに、誰が何を込めているのか……考えてみたら空おそろしい。

★隊列を成した密集歩兵が撃ち合うのは中々ハラハラするシーン。マスケット銃は一発ずつ弾込めが必要で、

撃つ

弾込め

その間に相手が撃ってくる

撃つ

を繰り返すみたいな、ターン制RPGのバトルみたいになってんの、不思議だけど史実なんだよね。そして、命中精度が低いから当たらないし、撃つごとにジリジリ近づき「もう限界だ!」となると銃剣突撃をして斬り合いに移行する。この間が怖い。あれで戦場に立っているのは、ただごとじゃないな。

★そんなわけで、燃えるお父さんメルギブに萌えるも良し、渋い歴史大河の部分も楽しめるのが本作。