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フィッシャー・キングのismのレビュー・感想・評価

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)
4.3
溜まってるレビューを頑張って消化するぞキャンペーン💦続いてます


“フィッシャー・キング”とは聖杯伝説の“漁夫王”のこと。
アーサー王物語にも出てくるとか。
その、フィシャーキングと聖杯をモチーフにした現代のおとぎ話。


監督は『12モンキーズ』『Dr.パルナサスの鏡』などで知られるテリー・ギリアム✨ モンティパイソンにも所属してたんですね⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝
今作では脚本は手がけず監督として映像化。


ロビン・ウィリアムズは私の大好きな俳優の一人。彼の作品は中学・高校時代に沢山見て涙した。
色んな作品に出てるけど、どれも笑いあり涙ありでなんて多彩な俳優さんなんだろうと彼に魅了された。

彼の訃報が入った時…

近年の彼の作品に触れてないこと、まだ見ていない作品もあって、また見たいな〜なんて思っていたところだったから

悲しくて、辛くて、苦しかった…

暫くは彼の作品を見ることも出来なかった。多感な思春期に、私を救ってくれたのは彼だったのに…
まさに、恩師の訃報を聞いたような
なんとも言われぬ気持ちでいっぱいになった。

フィルマを始めて、映画をまた見るようになったらまた彼に会いたくなった。

そして選んだのは見たことなかった今作。
『ミセス・ダウト』以前の彼は
まだ若くて、ピュアな瞳がキラキラしてて、ピョンピョン飛んだり跳ねたり✨
おとぎ話の主人公にピッタリ( ˃ ˄ ˂̥̥ )

確かにちょっと古い作品だけあって
映像も古いし、今は懐かしのレンタルビデオ店が出てきたりもする

それがまた作品をおとぎ話的に見せている要素になっているのだから
時代の流れを知ってる人も知らない人にも懐かしさや、新しさとして映るだろう。


。+゚☆゚+。★。+゚☆゚+。★。+゚☆゚+。★。+゚☆゚+。


過激なトークで人気のDJジャック。
彼の不用意な発言を間に受けたリスナーが
BARでショットガンの乱射事件を起こす。
その事の責任を取ってジャックは立場を追われ…
3年後…ヒモとして無気力な生活を送っていた。生きる意味すら見失った彼は、泥酔し彷徨っていると…
「ホームレス狩り」にあい、殺されそうになる。そんな彼を救ったのは ───

ホームレスのパリーだった。

彼は聖杯を探す指名を神から与えられたとかたり、ジャックに手助けして欲しいと言う。
完全に頭がイカれてる。そう思うジャックなんだけど…

運命の悪戯っていうやつは時として起こるもの…

NYという大都会で
運命的な出逢いをした彼ら。傷ついた2人の男の友情が深まり、彼らを取り巻く女性達も絡んでくる。
でも、この作品に出てくる登場人物は皆どこかに傷を抱えた大人達…それは脇役に至るまで共通。


ポップでレトロな映像美
とてつもなく深い独特の世界観
ぶっ飛んだキャラクター達

でも、不器用で痛みを抱える彼らが愛おしい。

ピノキオの人形、赤い騎士、セントラル駅でのダンス…印象的な場面やキャラクターに彩られながら

赤い耳のついた帽子を被った
キラキラした瞳でピョンピョン跳ねる
パリーが忘れられない

痛みを抱え、傷つきながらも必死に生きている大人達に そっと優しくパリーは微笑む。

セントラルパークで
ありのままの自分で一緒に月を見上げよう。
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