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萌の朱雀のKaraPのレビュー・感想・評価

萌の朱雀(1997年製作の映画)
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20年ぶり!に見てみた。当時 wowow に加入してて、この手の映画をたくさん8mmで録画保存しておいたのだけど、何故かこの映画だけは「要らないかな」と思って消してしまったのだね。ところがその後、ヒロインの尾野真千子さんは有名になるわ、お知り合いが関係してることが判明するわで「消さなきゃよかった」「もう一度見たい」って思うようになり。そうして5年くらいですかねw やっと借りてきて見ることが出来たわけです。

画面は「絵として」覚えてるのがいくつかあったけど、内容の方は、五新線が出てくること「以外」全く記憶になく。20年ってすごいなと思った。それから尾野真千子さんが中学生なんだけど、当然ここから20年ぶん歳をとってる現在の姿も知っているわけで、知り合いの子供の成長を見たような感覚にもなり、他の人たち今みんな何してはるんやろなあ…みたいに思った。

河瀬直美監督のデビュー作ですが、海外で賞を獲ったとかでかなり話題になり、そういう目で見てしまうと素直な感想も言いにくい感じはある。個人的には、もっと普遍的な何かを語ってるのかと思って見始めたんだけど、意外に個人的な、というか私小説ぽい内容だったので、そこは意外だったなと。なんというか、監督の頭の中にある映像と記憶を、私達がそのまま見ている感覚。ニルスのふしぎな旅に出てくる「一晩で消えてしまう都」の中に紛れ込んでしまったみたいな感覚、というのでしょうか。見終わってから、これもまた自分の現実だったような錯覚を残します。自分もココに住んでたような気がする、というか。

プロデューサーの人は「楽園」という映画も作ってて、そっちは消さずにテープが手元に残っており、たまに見返していましたが、それとこの映画は質感が似ています。楽園をよく見ていたせいで、こちらも、20年ぶりに見たにしては「懐かしい」「昔の映画を見た」みたいな感覚がなく、普通に見慣れた感覚で鑑賞できたのも面白かった。また何度も見てみたい。


★おまけ。

授業中に尾野真千子さんが描いてる絵がこれ。

夢見る中学生!って感じでとっても微笑ましいw
https://karakawamakoto.themedia.jp/posts/6736610
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