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紳士同盟のmitakosamaのレビュー・感想・評価

紳士同盟(1986年製作の映画)
3.2
東映YOUTUBEにて。詐欺集団同士の騙し合いという、いわゆるコンゲーム(信用詐欺)映画。

薬師丸ひろ子演じる女子大生は人が良くて騙されてばかり。偽旅行会社や就職詐欺に遭う。
そんな彼女を見初めた田園調布のお金持ちの坊ちゃま(時任三郎)。執事が財津一郎。
小林桂樹演じる男が、薬師丸を含め借金持ちを集め、田園調布のお坊ちゃんを相手に相手を傷つけずに金を騙し取ろうとする“紳士同盟”を結成。

だが、実は田園調布側も詐欺師だと判明。女子大生の土地成金の実家を資産を狙って居ることが判明。まぁ、この辺は割と先読みできる展開かなぁ。

お互いが詐欺集団だと知りつつもお互いを騙し合おうと画策し、遂に2人の偽の結婚式へ。

多分、今ならあと1ひねり2ひねりは脚本を弄れそう。やっぱり終わり方が中途半端だったもんな。それに仲村トオルのポジションも不透明なまま終わった。
本来あるべき脚本は、主人公の薬師丸が一人勝ち(或いは時任or中村のカップルで2人勝ち)するべきだった筈だ。
80年代のノリのサブさも相まって、オチが綺麗じゃないことが致命的ではある。

とは言え、歌のキャッチーさを含め全体的には雰囲気は良い。
オープニングの「何が出るかな♬」も良いし、エンティングの「他の人に感じないと約束するわ女だてら紳士同盟、なんてね♬」も素晴らしい。曲全体はザックリしているのに、ワンフレーズだけでこの映画の全てを支配してる魅力がある。
BGMにジ・エンターテイナーを用いているのも、コンゲイムの名作スティングを意識しているのがわかる。

今リメイクしたら、もしかしたらもの凄い面白いモノになりそうな予感はある。
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