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クレージーだよ天下無敵のmitakosamaのレビュー・感想・評価

クレージーだよ天下無敵(1967年製作の映画)
3.2
シリーズ中期の試行錯誤期で、植木等vs谷啓のライバル対決を主題にした1作。

オープニングで、神武天皇vs長髄彦、宮本武蔵vs佐々木小次郎、全学連vs機動隊と因縁の対決であることを煽り始まる。

豊臣電気の猿飛(植木)vs徳川無線の犬丸(谷)がお互いの会社の産業スパイをし合う、という内容。
基本的にC調の植木の方が上手で、人の良い谷が常に酷い目に合う。

前半はなんかねえ、植木等が酷すぎて、谷啓が可哀想に見えてくる。植木等が非道でちょっと引くわぁ。スパイ合戦も徳川の万能コタツの秘密を盗んだ猿飛−植木等の勝ち。

豊臣は未来型のモデルハウスが出てくる。コレがたまユカイなんだ。朴訥なデザインのお手伝いロボットが出てくる。投げ入れるだけで勝手に洗ってくれる食洗機、自動洗い機能付き風呂など。
滑稽だがなかなか未来を予見してたかも?

中盤からバーのマダムが出てきて話が動く。
実は別の産業スパイで、徳川・豊臣両社の立体テレビの技術を色仕掛けで盗もうとする。
で、二人ともまんまと騙されちゃう。
立体テレビの設計図を巡って二人がギャング団に追われてテレビ局に逃げ込む。
このテレビ局内でのスラップティックな笑いは流石だなぁ。おかげで後半からすごい盛り上がる。

植木・谷以外のクレイジーメンバーはチョイ役で出てる。
また谷啓はチャーシュー麺に無線機をつけるという謎の装置を用いるシーンもあり、今作でも谷啓の発明家キャラが冴える。

未来の家電に対するビジョンは今見ても面白い。ある意味先を見通してるなぁ。
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