とり

王様と私のとりのレビュー・感想・評価

王様と私(1956年製作の映画)
5.0
もとはユル・ブリンナー一世一代の当たり役とも言えるブロードウェイミュージカル。
後の彼のトレードマークでもあるスキンヘッドを決定づけた作品です。
以降ユル・ブリンナーは生涯、髪を生やすことをはばかられたという(笑)
ユルの代表作は他に荒野の七人もあるけど、こちらの方が断然"らしさ"が出てると思います。

時代の変化に悩むシャム国王ユル・ブリンナーと、英国から招かれた家庭教師デボラ・カー。
考えも立ち場も違う2人が反発しあいながらもお互い惹かれていく。
こう書くと単なる恋愛映画ではないか、と思われるかもしれません。
ジャンル分けするなら確かに恋愛・ミュージカルになってしまうけど、そんな一言では片付けられない作品であると思います。

映画史上に残る名シーンである、ブリンナーとデボラのダンスシーン。
邦画でも音楽・タイトルが使われた為、知ってる人も多い名曲「Shall We dance?」に合わせたダイナミックなダンス。
フレッド・アステアと対極の位置にある名ダンスシーンだと思う。
あっという間に終わってしまって物足りない感じがして、そこがまたいい。

劇中劇のアンクルトムの小屋も素晴らしいの一言。
完成度もさることながら、茶目っ気あり風刺あり、考えさせられる部分も多く見応えがあります。

リメイクとしてジョディ・フォスターとチョウ・ユンファのアンナと王様があります。
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