広島カップ

孤高のメスの広島カップのレビュー・感想・評価

孤高のメス(2010年製作の映画)
3.5
田舎の病院にふらりと赴任して来た外科医の男(堤真一)は、手術のさなかに「アンコ椿は恋の花♪」(都はるみ)をかけながら困難な症例に抜群の手術の腕をふるう。
ある日、やむなき理由で主人公はオーバールールで生体肝移植を行う。しかしブラックジャックとは違い悪徳医の装いは全く無く善良そのもの。ルールを逸脱するその理由は目の前の患者を救うのだというその一点のみ。
ホワイトジャックとでも言ったらよいか、爽やかな風が吹いて来そうな佇まいで、手術を補佐する看護師(夏川結衣)も堪らず恋心を抱いてしまう。

この医師像はドラマのキャラクターとしてはありがちかな?と感じるけれど、看護師との間に芽吹いた片想い的な恋愛模様の方は面白かった。
子持ちで独身の看護師は医師としての理想形としての男に魅力を感じて、なんとか彼の手術の役に立ちたいと、夜中幼い子供が寝た後に術式の勉強を懸命にする。
そんな彼女の中に忍ぶ恋を滲ませている夏川の演技がいじらしかった。
なんとなく昭和を感じさせてくれて、私にはもろストライクでした。
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