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シルバーホークのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

シルバーホーク(2004年製作の映画)
4.0
時は近未来。月から見える地球上唯一の建造物、万里の長城。そこへ猛スピードで疾駆するBMW F650CSが、大ジャンプで飛び越えてゆく。国宝のパンダを盗み出した国際的盗賊団の大型トレーラーを追い駆けているのだ。バイクに乗っているのは、つややかな長い髪を風になびかせメタリックスーツの正義の味方、シルバーホーク(ミシェル・ヨー)。警察に成り代わり、悪を駆逐する正義のヒロインだ。一般の人々からロックスターのように崇められているが、警察にとっては自分たちの仕事に割り込んでちょっかいを出す邪魔者。その正体は、<ポラリス・シティー>一番のセレブ、ルル・ウォンだった。散々ばかにされてきた警察のメンツを保つため、シルバーホークの正体暴きに躍起になっているのは、ポラリス・シティー警察のリッチマン警視(リッチー・レン)。彼は、シルバーホークが昔一緒に少林寺で修行していた幼なじみのルルということに気づいていない。そんな矢先、人間を自在に操ることができる洗脳チップを発明した研究者と、その利権を持つ大企業の社長シライシ(岩城滉一)の娘が、世界征服を狙う悪の組織、デスクルセイダーに誘拐される。そのボスは、かつて南米でクーデターに失敗し大怪我を負い、サイボーグとして復活したアレクサンダー・ウルフ(ルーク・ゴス)である。シライシの会社はポラリス・シティー最大の携帯電話ネットワークを所有しており、ウルフはAIチップを内蔵した携帯電話を使って国民全体を洗脳しようとしていた。そしてウルフの配下に、常に素手で戦うカンフーの達人モリス&ジェーン(マイケル・ジェイ・ホワイト、リー・ピンピン)、さらにその下にローラーブレイドのスピードを利用して襲う<ローラーブレイダーズ>と、バンジーコードに吊り下げられながら襲ってくる<バンジーコーダーズ>が控えている。シルバーホークは、愛用のバイクと共に、ウルフ率いるデスクルセイダーとの戦いにたった一人で立ち向かう。だが敵のあまりの強力さに一度は、敗走を余儀なくされる。しかし、ずっと逃げてばかりもいられない。彼女はリッチマン警視の助けを借りて、再び敵とあいまみえることを決意する。今こそ、平和を愛する全ての人々とパンダのため、立ちあがらねばならないのだった。
ミシェル・ヨーが、アメコミ的な仮面の戦士を演じる痛快作。
バイクで万里の長城を飛び越え、パンダを誘拐した奴らとトラックの上で格闘し、アイスホッケーのようなアイテムで襲いかかる敵と戦い、ワイヤーバレエで襲いかかる敵と戦う、ワイヤーワークを生かしたミシェル・ヨーお得意の華麗な連続蹴りが映える奇想天外なカンフーアクションが楽しめる。
ICチップを内臓したイヤフォン型通信機器を使った洗脳を企む敵も奇想天外で、マイケル・ジェイ・ホワイトやリー・ピンピンの敵役ぶりもカッコいいし、アメコミ風スーパーヒーローとして楽しめる痛快アクション映画。
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